
定期預金に100万円預けたけど、1年間でたったの100円しか増えなかったよ…
今時、定期預金なんてやってももらえる利子は雀の涙だよ。
他の国に目を向ければもっと金利が高い国もあるよ。

たくさんのスワップポイントが貰える高利回り通貨ペアで運用した場合、どのくらい増えるかについてみていきましょう。
目次
日本円と高利回り通貨では運用結果がこんなに違う
日本の銀行の場合、100万円を預けても1年後に100円くらいしか利子が付きませんね。
これ、日本が超低金利(0.01%)だからです。こちらはみずほ銀行の各種定期預金の金利一覧表です。

1年預けても10年預けても金利は変わらず、すべて「0.010%」となっていますね(;'∀')
しかし世界を見渡してみると非常に金利が高い国が存在しています。以下は2018年12月時点の各国の金利です。

引用:https://jp.investing.com/rates-bonds/south-korea-government-bonds?maturity_from=10&maturity_to=310
トルコリラ、メキシコペソや南アフリカランドが非常に高くなっていることが分かります。
日本円で運用しているくらいなら、これらの国に預けた方が圧倒的に有利ですよね。
仮にもしも100万円を預けた場合の預金の増え方について計算してみますと次のように信じられない結果に…

100万円を10年間預けた場合、
南アフリカランド 233万円
メキシコペソ 242万円
ブラジルレアル 257万円
トルコリラ 448万円
仮に複利運用とした場合、10年後にはこれだけの差となって表れてきます。
高利回り通貨はリスクも高い
ただ、良いことばかりではないのも事実。
「ハイリターン・ハイリスク」といわれているように、金利が高い(ハイリターン)ということはハイリスクということでもあります。
こちらのチャートを見てください。

これはトルコリラのチャートなのですが、最高で54円だったレートは21円くらいまでずっと右肩下がりです。半額になってます(^-^;
例え金利が高くても、ずっと通貨の価値が下がっているようでは意味がないですよね。
このように利子がたくさん貰えるのはいいのですが、価値が下がってしまっては意味がないですね。
高金利通貨にはこのような落とし穴があるのです。
そこでおすすめなのが「サヤ取り」という方法です。
サヤ取りとはどんな投資手法なのか?

どんな方法なの?
簡単にいうと、同じ通貨ペアをFX会社Aで買い、同時に同じ量をFX会社Bで売りることでスワップポイントの差分をもらうという方法です。

サヤ取りの仕組み
例えば米ドル/円をFX会社Aで買い、FX会社Bで売ったとします。
暴落してFX会社Aで含み損が出たとしてもFX会社Bでは含み益になるので、トータルでは±0となります。この逆の場合も同じようにトータルでは±0となります。
つまり、為替変動のリスクを帳消しにできるというわけです。
でもこれでは損することもないが利益が出ることもなくずっと±0のままなのでは思うかもしれないですが、そこは問題なしです。
スワップポイントがあるから!
買いの場合はスワップポイントを受け取り、売りの場合はスワップポイントが支払うことになりますよね。
このとき、もしも「買いのスワップポイント」が「売りのスワップポイント」よりも大きかったら、価格差の部分(これを「サヤ」と言います)が入ってくることになりますよね。
これが「サヤ取り」という投資の原理になります。
サヤ取りは「世界三大利殖」の一つ
世界三大利殖には3種類があります。
- オプション売り
- サヤ取り
- サヤ滑り取り
理論上、安定して確実に稼げる手法のため、古くからお金もちの人や機関投資家が好んで使用している方法です。

サヤ取りの種類
FXで可能なサヤ取りには2種類の方法があります。
サヤ取り種類1:同一通貨を異業者で両建てする方法
トルコリラや南アフリカランドなど、FX会社が提示しているスワップポイントが違う性質を利用した方法です。
同じ通貨なのでFX会社が異なるとしても同じ動きをします。
そこで、異なるFX会社で両建て(売りポジションと買いポジションを同時に持つ)することにより、FX会社ごとにスワップポイントが異なる性質を利用します。
リスクとしては、資金管理を怠るなど、運用している投資家自身に起因することが多いです。
サヤ取り種類2:相関の高い異なる通貨を両建てする方法
相関係数が高い異なる通貨を利用した方法です。
当ブログでの運用例
相関係数が高いとはいえ、本質的には別の通貨なので、経済動向や政治的な要因から将来にわたって相関が高い補償はないのが最大のリスクです。
ただし、「通貨が異なる=国が異なる=政策金利が異なる」なので、スワップポイントがより安定しているといえる。
FXサヤ取り投資手法にあるリスク
サヤ取り投資を行うことで、為替相場の動きによるリスクを消すことができました。
一見するとリスクがない投資方法のように見えますが、リスクについても確認していきましょう。以下のようなリスクが存在していると考えられます。
2つのFX会社間のサヤがなくなってしまう
FX会社が提示しているスワップポイントは変動します。なので、一度調べただけではなくて定期的に確認していく必要があります。
以下のような原因で変化してしまう可能性があります。
- 各区にの金利動向
- キャンペーンの都合などFX会社に起因するもの
もしもサヤがなくなってしまい、もとの状態に戻る見込みがない場合は、他のFX会社に乗り換える等の対処が必要となります。
利益が一方のFX会社に偏り強制的にロスカットされてしまう
例えば、通貨ペアが暴落した場合、FX会社Aで含み損が出てFX会社Bでは含み益になるので、トータルでは±0となります。
しかし、このままもっと下がり続けたらどういうことになるでしょうか?
FX会社Bでは含み益なのでまったく問題ないのですが、FX会社Aではどんどん含み損になっていくため、証拠金維持率が下がってしまい最終的にはロスカットになってしまいます。
この問題を解決するためには、FX会社Bでたまっているスワップポイントや含み益を利確して、FX会社Aに送金する必要が生じます。
このように相場の変動に応じて口座のバランスを調整していく必要があります。
常に市場の動向を把握することは現実的に不可能なので万一の場合に耐えられる余裕を持った資金を入金しておく必要があります。レバレッジを高くしての運用は危険です。
しかし、一番大きなリスクはやはり為替相場の変動なので、サヤ取り投資でこのリスクを帳消しにできるというのは非常に優れていると言えますね。
仮に2つのFX会社のサヤがなくなってしまっても、その時点で投資を中止すればよいのだけなので破綻リスクといってもお金が無くなってしまうことはないです。