

こんにちは、takaです!
政策金利が高い銀行預金でたくさんの利子がつく国って魅力ではありますが、そもそもなぜ高いかといえば、それだけ多くの金利を払わないと国内にお金が呼び込めないからです。
目次
高金利通貨に潜む危険
たとえば、政策金利が24%と非常に高いことで知られているトルコリラを考えてみましょう。
100万円を預けた場合、もしも24%ということであれば24万円ものスワップポイントが貰えることを意味します。
4年もたてば2倍になることを意味します!
しかし、次のチャートを見てください。
こちらはトルコリラ/円のチャートです。2016年1月ごろ、1トルコリラのレートはおよそ40円でした。
しかし、3年後の2019年1月には20円と、半額になってしまっています!
スワップポイントが24万円もらえたとしても、100万円が50万円になってしまったら、最終的には26万円の損失となってしまうわけです~(^-^;
トルコリラのような通貨のスワップポイントが高いのは外国からの信用が乏しいことがそもそもの原因なので、通貨の価値はどんどん下がるし、国家の経済自体いつどうなってしまってもおかしくないというのが現状なのです。
こうしてみると、スワップポイントの部分だけに着目するのではなく、スワップポイント+為替差益まで含めて勝負を考えなければならないことがよく分かります。
スワップポイントが高くて右肩上がりに上がる通貨に投資しよう
トルコリラの場合、スワップポイントが貰える一方で、為替差益で大幅なマイナスとなってしまったため結果的に損してしまいました。
では、スワップポイントが貰えて、かつ為替差益でもプラスとなるような通貨に投資できれば勝てることを表しますよね。
しかし、為替差益が出ることが分かっていればこんなに簡単なことはないですよね。
みんな大儲けしてしまいます(^^ゞ
実際には、どの通貨が今後どうなるかなんて誰にも分かりません。
たとえ、偉い経済学者が〇〇〇は上がるといっても、それはタイムマシーンを持っていない限りそれは予想や占いみたいなものでしかないのです。
しかし、落胆する必要はなくて、為替差益に悩むことなくスワップポイントだけを貰うことができる「サヤ取り」という方法をやってみました。
▼サヤ取りの仕組みややり方についてはこちらのページで解説しています▼
-
-
【FXサヤ取り】為替変動リスクなしでスワップポイントを得る
続きを見る
トルコリラのスワップポイントサヤ取り
買いポジションで一番たくさんスワップポイントが貰える → みんなのFX
売りポジションでスワップポイントの支払いが一番小さい → GMOクリック証券
差し引きで33円のスワップポイントが毎日入ってくることが期待できます。
このように異業者のFX会社が提示するスワップポイント差を利用するのがこの方法を仕組みです。
買いポジション→「みんなのFX」
買いポジションはみんなのFXで作成しました。
こちらは一日あたり平均120円のスワップポイントの受け取りになります。
岡三オンライン証券のくりっく365、ヒロセ通商などたくさんスワップポイントが貰えるFX会社はあるのですが、一時的に高いだけの可能性もあり、日による変動が激しく安定していません。
この数か月間観察した結果、スワップポイントがとても安定していること、スプレットが原則固定されていてかつ低いことなどの総合的理由から僕は「みんなのFX」を選びました。
【受け取れるスワップポイントが高いFX会社一覧】
FX会社名 | スプレット | スワップポイント |
---|---|---|
岡三オンライン証券くりっく365 | 3-8銭 | +130円 |
ヒロセ通商 | 原則1.9銭 | +121円 |
みんなのFX | 原則固定1.8銭 | +120円 |
▼「みんなのFX」の口座開設はこちらから可能です▼
売りポジション→「GMOクリック証券」
売りポジションはGMOクリック証券で作成しました。
こちらは一日当たり平均87円のスワップポイントの支払いになります。
売りポジションではスワップポイントを支払う必要があり、できるだけ安く済むFX会社を選択する必要があります。
支払うスワップポイントが安いことだけをみるともっとよいFX会社はあるのですが、支払うスワップポイントが日によって大きく変動するのは精神的にきついですよね。
そこで、長期間安定した金額を維持している「GMOクリック証券」を選びました。
【支払いスワップポイントが低いFX会社一覧】
FX会社名 | スプレット | スワップポイント |
---|---|---|
セントラル短資 | 原則固定1.7銭 | -85円 |
GMOクリック証券 | 1.9銭~6.2銭 | -87円 |
FXプライムbyGMO | 原則固定4.8銭 | -100円 |
▼「GMOクリック証券」の口座開設はこちらから可能です▼
スワップポイントサヤ取りをはじめるのに必要な資金
1万通貨、一日にもらえるスワップポイント33円が貰えるのポジションを作ることを前提としてどのくらいの資金が必要なのかを確認してみましょう。
みんなのFXと、GMOクリック証券に預ける必要のあるお金は、トータルで必要な資金=必要証拠金+余裕資金で計算されます。
必要証拠金
必要証拠金は次のような計算式で計算できます。
現在のレート×10,000通貨×1/25
レート20円と考えれば1万通貨につき8,000円となります。
余裕資金
トルコリラのレートが大きく暴落した場合に備えて、余裕資金を入れておく必要があります。
必要に応じて口座にお金を入金できる前提で考えれば、1日という短い時間で発生した暴落の時に絶えることができればOKとかんがえますので、1日足チャートで最大の暴落がどうなっていたかを直近のチャートで確認してみましょう。
最近の暴落といえば、2019/1/3に発生したアップルショックですよね。
TRY/JPYの日足チャートで1月3日を確認してみると、始値が20.0付近で、一時18.0円までと2円暴落していることが確認できます。
このことから、2円×10,000通貨=20,000円が必要な余裕資金という事になります。
トータルで必要な最低限の資金
以上の計算により、必要証拠金8,000円+余裕資金20,000円=28,000円となります。
この金額が買いポジションを持つみんなのFXと、売りポジションを作るGMOクリック証券のそれぞれに必要なお金です。
加えて、売りポジションであるGMOクリック証券ではポジションを持っているだけで支払うスワップポイント分のお金が毎日減っていくことになるので、少し余裕をみて多めに入金しておいてもよいでしょう。
ということなので、みんなのFXに28,000円、GMOクリック証券に32,000円で合計6万円の資金が必要という事になります。
1万通貨で6万円なので、10万通貨であれば60万円という事になりますね。
自分の作成予定のポジションから必要資金を確認してください。
こちらの投資で一日33円のスワップポイントが貰え、必要資金は6万円なので、年利回りとしては
(33円/日×365日)÷60,000=20.1%となります。
今回は1万通貨のポジションを作るのに6万円となりましたが、これはあくまでも過去の暴落から計算した値にすぎません。
実際にはもう少し余裕をみた資金を準備したい
今後もっと大きな大暴落が起こるかもしれないし、暴落が発生した瞬間に取引口座に資金を入金できる保障もないので万一に備えてもっと多くの資金を準備することをおすすめします。

この投資では、一度ポジションを作ってしまえば、終わりというものではなく、定期的にみんなのFXとGMOクリック証券の口座残高を確認しながら資金のバランスを調整して、不足の事態に備えるようにしなければなりません。
リスク管理の考え方について
口座バランスのリスク
この手法では、一方のFX会社で含み損が出たとしても、もう一方のFX会社で同じ金額だけ含み益が出るのでトータルとしては∓0となります。
つまりリスクはゼロになるのですが、あくまでもこれは全体を見ているからいえるのであって、個別のFX会社では含み損や含み益になっています。
含み益は問題なのですが、含み損が出てるFX会社の場合、そのまま放っておくとロスカットになってしまいますよね。
この手法で大切なのは、含み損が拡大してしまいロスカットになりそうな口座に、含み益が出ているFX会社の資金を移動させることで、常にバランスのとれた状態にしていかなければならないということなのです。
ただ、2019年1月3日に起きたアップルショックの時にはたったの一日で2円も下がったので、このような暴落に対応するのは至難の業です。


中止リスク
FX会社の方針などによりスワップポイントが変更される可能性もあるので、この場合は中止せざるをえなくなります。
今後、みんなのFXよりも魅力的なスワップポイントのFX会社も出てくるかもしれませんが、もしかするとキャンペーン的に一時的に上げただけかもしれないので、そういうのに惑わされないようにしなければなりません。
高い利回りで運用するためには
いままでの解説からすると、とにかく十分な資金を預ければよいという書き方になっていましたが、実際には資金が限られるのが普通ですし、投資に求める利回りもできるだけ高くしたいというのが実際でしよう。
そこで、ここでは投資家の許容可能なリスクに応じて、この投資方法の利回りを上げる方法をご紹介したいと思います。
OCO注文の理由
普段からの2つの口座の出入金によりリバランスをしていても、突然の暴落には対応できないですよね。
そういった事態になったときに一番避けたいのは、ロスカットです。
なぜかというと、含み損はいずれかの口座のみで生じるので、ロスカットも一方の口座のみで発生するはずです。
サヤ取りは買いポジションを持つのと同時に売りポジションを持つから、損益通算でリスクがなくなるのに、一方がロスカットされてもう一方が残った状態になってしまいますよね。
こういったことが起きてしまうくらいなら、OCO注文を出しておいてある一定の水準になったら決済してしまおう考えです。
余裕資金をすぐに入金できるように証券口座にスタンバイしておく
FX会社間の入金や出金先として銀行口座を使うことになるのですが、僕はジャパンネット銀行を利用しています。
こちらの銀行では各FX会社への入金や出金に際して手数料なしで行え、かつ非常に処理が速いのが特徴です。
FX会社からの出金は時間がかかる(みんなのFXでは最大3営業日)、入金は即時できる。
そこで、必要が発生した場合に手動でFX会社に入金できるならば、いままでそれぞれのFX会社に用意する必要があった余裕資金の一部を銀行口座に準備することで、必要な余裕資金を二分の一にすることが可能です。
ただし、手動による手段の場合はたまたま処理ができないリスクや入金システムがメンテナンス中など不測の事態も考えられるためあるあくまでも余裕資金のうち一部にのみ適用できる考え方だということをご了承ください。
トルコリラのスワップポイントサヤ取り運用結果
2019年2月11日に10万通貨ではじめて、22日に更に40万通貨を追加して、合計50万通貨で運用していました。
トルコエルドアン 地方選を控え外国人による通貨空売りを防ぐため、銀行にスワップ禁止を通達 トルコリラが極端に不足金利が1200%に、外国人はトルコ国内の株式債券を投げ売り、リラ現物を作り、返済に充てると同時に、リラ売りドル買いをして、海外に資金を逃した。リラ暴落
— 渡邉哲也 (@daitojimari) 2019年3月29日
3月27日まで持ち続けていましたが、上記のようなニュースが流れたのと、みんなのFXとGMOクリック証券のスワップポイント差がわずか1円にまで減少したので中止にしました。
86~88円で推移していたスワップポイントが119円にまで上がってしまいました(^-^;
▼GMOクリック証券▼
一方、「みんなのFX」のスワップポイントはいつもどおりに120円なので、GMOクリック証券との差が1円しかありません。
▼みんなのFX▼
その他のFX会社のスワップポイントをまとめられたツイートを発見しました。
トルコリラ/円のスワップ、今週になってから狂ってますね。会社による差も顕著。何社か比べた表を貼っておきます
とくにすごいのがサクソバンク証券やIG証券。今日の買いスワップが1年続くと年利150%になります… pic.twitter.com/9N05eqN12Y
— 高城泰 (@takagifx) 2019年3月28日
どの会社でもトルコリラのスワップポイントが大きく変動していることが分かります。
今回の騒動の原因は、トルコリラの金利が急上昇したことが理由のようですが、とても不安定で見ていられないため今回は決済することにしました。
日々の詳細な収支は次の表をご覧ください。
(画像タップで拡大表示)
建玉損益、累計スワップポイント、合計損益のグラフを以下に示します。
緑色のラインは合計総益(今すぐポジションを決済したら残る残高)を表していて、時間の経過とともに含み益が大きくなっているのが分かりますね(^^♪
ただよく見ると、たびたび暴落しているのが分かると思います。
これは、通貨のレートが大きく動いた場合にFX会社がスプレットを広げることがあるためです。
みんなのFXはほぼ1.9銭のスプレットですが、GMOクリック証券の変動は大きくいままで観察していた最大値は6.2銭でした。
このような相場のボラティリティが拡大するイレギュラーな場合を省けばほぼ安定した推移だといってもいいと思います。
スワップポイントサヤ取り投資はいつでもやめられるのがメリット
トライオートFXやトラリピなどもはやりのFX自動売買をはじめている人も多いと思います。
確かに相場が動くたびに利益が出て楽しい一方で、抱えている含み損もかなり大きくなってしまうのが現状であり、稼いでいるように見える人でもいま投資をやめたとしたらかなりの損失になってしまう人も多いのではないでしょうか?
今回ご紹介したスワップポイントサヤ取りの方法は、ポジションを作成した直後はスプレットの関係で含み損の状態になってしまうものの、10日間くらい持っていれば含み益の状態になります。
そのあとはスワップポイントが入れば入るほど含み益が拡大していくので、常に含み益の状態になるので、いつでも投資を中止することだってできるのです。
このようにすぐに投資を中止することができるので、流動性が抜群なので、数か月だけ運用したいという需要にも対応できる投資だと思います。

以上、トルコリラによるスワップポイントサヤ取りの解説でした。