最近は人工知能の進歩が技術の世界で大きな話題となっています。
将棋のブロを打ち負かしたり、日経新聞の決算情報の記事をAIが書いたりと夢物語ではなく実世界でも活用されるようになってきました。
この状況から、このままだと人間はいずれいらなくなるかもしれないなどという意見も見受けられますが、本当にそうでしょうか?
目次
今後どんな社会になっていくのか?
人工知能が人の代わりができるようになるということは、人が今までやっていた仕事が機械に置き換わっていくようになるということです。
例えば、レストランのウェイトレスはいなくなって、テーブル上に設置されたモニタで操作すれば注文が完了する。
・・・という状態までならすでに実現されていますが、これに加えて商品を運搬したり片づけをするロボットが登場すれば、本当にウェイトレスはいらなくなってしまいます。
自動運転が確立すれば、トラックの運転手だって今よりずっといらなくなるでしょう。
今まで大変だった仕事をやらなくてもよくなるわけですからいいことのようにも思えます・・・
しかし、仕事がなくなるということを意味するのでその仕事で生計を立てている人にとってはたまったものではないというのが現状だと思います。
機械が仕事をしてくれるのはありがたいけど、生活費はどうやって稼ぐのか?
大変だった仕事を人工知能がやってくれるのはいいのですが、仕事を奪われる危険がある。
では、どうやって生活費を稼ぐのかという根本的な問題が生じてきます。
会社はっきと、
もう働かなくてもいいから、
みんな自宅待機しててね、でも給与だけ払うね!
なんてことにはならないと思います。
それでは逆に、
働く必要ないから、解雇ね!
となるかというとそうでもないのではと思うのです。
今までの産業革命など、世の中の仕組みや働き方を大きく変えてしまうような変革が幾度となくありました。
その中で多くの仕事がお払い箱になった代わりに、新しい仕事が生まれてきたのです。
今回の人工知能に関しても、人工知能がどんなに発達しても人間そのものになることはできないので、必ず何かか新しい仕事が必要になってくるはずです。
過去の仕事を機械がやる代わりに、人は新しい仕事につくことになる
今はPCが発達しました。
同じ仕事をものすごい短時間でできるようになったのに、
相変わらず多くの人は朝の8:30から夕方17:00までの時間
を会社に捧げている状態です。
では、いったい何をやっているのかといえば、昔はやらなくてもいい仕事をやっているのではないでしょうか。
同じ資料を作るにしてもフォントや文字サイズを気にしたりしますし、どれがいいか判断つかなくて同じ内容の資料を複数パターン作って比較してみたりと、本質的な仕事が減った代わりに、無駄な仕事が増えたのだと思います。
まぁ無駄かどうかはわかりませんが・・・
少なくとも今までもどうでもよかったことに時間が割かれるようになったということです。
昔手書きの時代はフォントの種類なんて気にしていなかったのではないでしょうか?
字が上手や下手というレベルの認識だったのでしょう。
3Dプリンタが最近はやりましたが、それ以前の時代ではそう簡単に実際のものを作ることはできませんでした。
なので、画面上でものを描いてみて、判断するしかなかったわけです。
でも今や3Dプリンタが当たり前になれば、きっと上司は実物を作った方が商品のイメージが想像しやすいといって、3Dプリンタで簡単にできることを理由に部下に実物の模型製作を指示するかもしれません。
しか、3Dプリンタはデータだけ入れとけば自動的にものが印刷できるかといえば、そうではないのです。
造形に失敗しないようにデータをプリンタ用にアレンジしなければならなかったりして、細かいノウハウが必要だったりするのです。
また、機械のメンテナンスも定期的な必要になるでしょう。
だから、3Dプリンタを使うおうとすると、どうやったら3Dプリンタで作れるのか、独自の設計が必要になったりするわけです。
3Dプリンタがなかった時代には考える必要がなかったことですよね。
3Dプリンタができてモノづくりの仕事が掘ると思いきや、それを使うという意味での仕事が発生したというわけです。
また、それを導入すれば人を減らせるのは確実だけど、労働組合もあるし雇用を維持するためにあえて導入しないということもあります。
単純に合理性だけで動いているわけではないのです。
人がいらなくなることはない
つまり将来の会社はこんな風になるのではないでしょうか?
いくら人工知能があるからといって、人をリストラすることは簡単なことではありません。
そこで、お金を稼ぐ仕事はAIが従来の仕事をどんどんこなしていき、AIが苦手としている想像を働かせる必要のあるその他のクリエイティブの仕事を人がやるようになる。
他の会社もみんなAIを動かしているので、企業価値の源泉は生産性ではなく創造性によって作られるようになる。
よって、生産に仕事を担当する従業員を削減する代わりに、多くの社員は創造的な仕事に振り分けられるようになる。
AIに仕事を乗っ取られてリストラされる人が増えるというように記事も見ますが、今までクリエイティブなに仕事をしていた人だけがAI以降の時代も残り、生産の仕事はエーアイにとってかわられて仕事を失うのではなくて、
今までクリエイティブなことをしていた人は今まで通りクリエイティブな仕事を続けるのに加えて、今まで生産の仕事をしていた人もクリエイティブな仕事に参戦するようになる。
というようになるのではないかと思います。
企業間の競争がより激しくなるから、結局人が必要な状況に変わりはない
今までのような生産力とか、品質力とかは他社と差別化できなくなっていく代わりに、
創造性の部分で他社と熾烈な競争を繰り返すようになるので、その部分に膨大な人員を割かなければならないようになると思います。
だから、人が本当にいらなくなってしまう会社はあまりなくて、実はみんな仕事の内容が変化していくだけなのかなと思います。
でも、脅威が本当にないわけではありません。
もしもロボットがクリエイティブな仕事までできるようになってしまったら、いよいよ人がいらなくなってしまうかもしれません。
また、金融業界など、本当にロボットやAIがあればいい業界もあるので一概には言えません。