「着眼大局、着手消極」という言葉を知っていますか?
この言葉は、「大きな視野で物事をとらえて、実際の行動は小さく始めてそれを積み重ねていくことで事を成す」ということを意味します。
副業とかでもそうですが、何かビジネスのようなものを始めるときはこの言葉がとても大切な意味を持つようになると思うので、今回はこのことについて書きたいと思います。
最初から大きく起業した人の失敗話を聞いて強く思った
なぜ僕がこの言葉を重視しているかというと、この言葉のベースには以下のような考え方があると思うからです。
(1)最初から多くのことを抱え込むのはリスキーである
(2)もしかすると自分には向いていないかもしれない
初めから大きく始めることは危険
(1)の理由ですが、なぜそう思うかというと、僕のおじさんの失敗が関係しています。
これは1980年代の話になります。
いずれは自分お店を持ちたいという目標をもちながらも今は修行と思ってお金をためている人もいると思います。
まさにこのおじさんもそういう人で、自分の夢のために若いころからコツコツとお金を貯金していました。
若い時は倹約に励み2~3000万円貯めていたようです。
この時点では完全に成功側の人間といえると思います。
更に奥さんも高給取りで毎月50万円収入があり、二人合わせたら相当の金額だったようです。
そんなある日、ようやく資金的なメドがついたことから、独立するのですが、ここからが大変。
業者の言いなりになって、広い土地に、大きな自宅と最新設備の工場をいっぺんに作りました。
自己資金も相当入れておりましたが、銀行からの借り入れもそれなりの金額・・・
ちょうどバブルの時代、土地の値段はピークのでした。
土地、家、工場の総額で、1億円の費用がかかったとりこと。
これだけのお金を借りたとなれば、返済額も相当の金額だったようで、毎月50万円くらいはあっようです。
では、工場で生産することによってどれくらいの利益が見込めるでしょうか。
うまく仕事が取れればいいでしょうが、これだけの利益をだすには、従業員を雇っていく必要もあるでしょう。
最初から大きな仕事が取れるはずもなく、赤字続きも覚悟しなければならないと思います。
はじめから大きく投資してしまうことは、失敗のサイズも大きくなりがちであるということです。
少しずつ拡大していく、そういう戦略をとれるビジネスであるかが大事
結局、ビジネスがちょっと狂ったとたに、ドミノ倒しのようにうまくいかなくなり、とうとうノイローゼになってしまいました。
これからわかることわ2つあると思います。
まず、借金で何かを始めるのは危険ということです。
アパートのような一般に安定と言われる事業でさえ危険だと思うのに、事業でさえなんてもってですよね。
馬車馬のようにはたらかなければならないでしょう。
また、独立したかといって、いきなり工場が必要でしょうか。
まずは小さく初めて、どのくらい稼げるのか、自分が経営者としての素質があるのかを見定めつつ、少しずつ拡大していくということも可能だったと思います。
このように最初から大きく手を広げてしまうと失敗した時に大きな痛手となってしまい再帰不可能な状態になってしまうかもしれません。
どんなことでもそうですが、最初の一歩は小さく初めて、少しずつ大きくしていくことが大切なのだと思います。
もしも始めようとしているビジネスがいきなり初めからたくさんの投資を必要とするものならば、その投資の身の丈に合った投資ではないのだと思います。
まとめ
どんな事でも小さく始めていれば、例え失敗したとしても撤退も容易に可能です。
まずは大きな視野でこれから始めることについてよく考えてみて、自分にできそうだと思ってもこの段階では机上のこと。
始める時はあくまでも小さく始めて、自分の向き不向きを判定しながら少しずつ拡大していくようにすれば失敗の確率は小さくなるのではないでしょうか。